Prometheus’ Light (2011)
Prometheus’ Light (2011)
『プロメテウスの光』(2011)
1.「発火点」ギターとエレクトロニクスのための
2.「深淵」クラリネット、ギターとオンド・マルトノのための
3.「トワイライト」バスクラリネット、オンド・マルトノとエレクトロニクスのための
4.「琥珀化」クラリネット、ギター、オンド・マルトノとエレクトロニクスのための
プロメテウスは、ギリシャ神話に登場する人間に火を与えた神である。それ故に、原子力は「第2のプロメテウスの火」とさえ言われる。プロメテウスを扱った作品は数々あり、今回、アイスキュロス、カフカ、ゲーテのプロメテウスと題した作品を読んだ。作品タイトルは、プロメテウスが願ったであろう将来につながる可能性への想いを込めて、『プロメテウスの光』とした。作品は、各々異なった楽器編成による4つのサブタイトルをもったセクションで構成されている。4つのセクションはストーリーをもっているわけではない。全体を通してD音を中心に動き、最終音もD音に到達する。D音は、Direction(方向)、Destination(目的)、Distortion(歪曲)、Dream(夢)の頭文字に関連して作品の中心音としている。4部では3つの風鈴を使い、セクションを通してエレクトロニクスとして風鈴の音がどこかで聴こえている。風鈴の音は、過去の記憶を呼び起こすような、また、未来に対する祈りのような響きで、空間を封じ込める。全てのエレクトロニクスは、前もって演奏家とともに録音した素材を加工して制作されている。
(プログラムノートより)
It was a work for dance collaboration and commissioned by Aichi Arts Center, Japan. There are 4 sections in total. The first one is for guitar with electronics. In Greek mythology, Prometheus is the god, who gives fire to humanity. Because of this, nuclear energy is told as the second Promethues' fire. To create this work, I read works about Prometheus by Aischylos, Kafka, and Goethe. My title means that to hope for future possibility Prometheus must hope. Through the work, a pitched D, which refers to Direction, Destination, Distortion and Dream, is significant. The electronics part was created by sounds, recorded with Mr. Norio Sato, who was premiered this piece in Japan.
( from program note )
11/10/27